メールマガジン

平成16年度税制改正 3

超簡単!税情報 2004年6月20日発行(第103号)

===================================

   □□□「超簡単!税情報 初心者のための税のいろは」□□□

発行元:社団法人 杉並青色申告会 2004/6/20 No103   読者数:4193
https://www.aoiro.org/

===================================

皆さん、こんにちは。今家で、大葉を鉢で栽培しています。「何だ大葉か」と
思われる方もいると思いますが、日に当てたり水をあげたりしていますが会社
に行きながらとなかなか思うように成長してくれません。しかし、成長させる
苦労が楽しみでがんばっています。収穫して手巻きずし作ることが夢です。

┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
┃■身近な税の話   「平成16年度税制改正 3 」         ┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

───────────────────────────────────
住宅借入金等特別控除
───────────────────────────────────

過去数年間、景気刺激策の一環として「住宅借入金等特別控除」(いわゆる住
宅ローン減税)の改正が何度も行われてきました。そして、今回の平成16年度
税制改正において、適用期限は延長されましたが、控除限度額が縮小されるこ
ととなりました。普段申告をしている方も給与所得者も必見です。

───────────────────────────────────
平成16年分居住者(平成15年分居住者と同じ)
───────────────────────────────────

<控除期間>
10年間

<控除率>
1~10年目まで1.0%

<控除限度額>
1~10年目まで各年とも50万円

<控除限度年末残高>
5,000万円

───────────────────────────────────
平成17年分居住者
───────────────────────────────────

<控除期間>
10年間

<控除率>
1~8年目まで1.0%
9~10年目まで0.5%

<控除限度額額>
1~8年目まで各年とも40万円
9~10年目まで各年とも20万円

<控除限度年末残高>
4,000万円

───────────────────────────────────
平成18年分居住者
───────────────────────────────────

<控除期間>
10年間

<控除率>
1~7年目まで1.0%
8~10年目まで0.5%

<控除限度額>
1~7年目まで各年とも30万円
7~10年目まで各年とも15万円

<控除限度年末残高>
3,000万円

───────────────────────────────────
平成19年分居住者
───────────────────────────────────

<控除期間>
10年間

<控除率>
1~6年目まで1.0%
7~10年目まで0.5%

<控除限度額>
1~6年目まで各年とも25万円
7~10年目まで各年とも12.5万円

<控除限度年末残高>
2,500万円

───────────────────────────────────
平成20年分居住者
───────────────────────────────────

<控除期間>
10年間

<控除率>
1~6年目まで1.0%
7~10年目まで0.5%

<控除限度最高額>
1~6年目まで各年とも20万円
7~10年目まで各年とも10万円

<控除限度年末残高>
2,000万円

───────────────────────────────────
適用要件(新築)
───────────────────────────────────

適用要件については改正はありませんが、確認のため掲載します。

1)住宅取得後6ヶ月以内に入居し、引き続き住んでいること。
2)家屋の床面積(登記面積)が50?以上であること。
3)床面積の1/2以上が、専ら自己の居住用に供されていること。
4)控除を受ける年の所得金額が3,000万円以下であること。
5)民間の金融機関や住宅金融公庫などの住宅ローン等を利用していること。
6)住宅ローンの返済期間が10年以上かつ月賦のように分割して返済すること。

───────────────────────────────────
必要な添付書類(新築)
───────────────────────────────────

添付書類についても改正はありませんが、確認のため掲載します。

1)住民票の写し
2)家屋の登記簿謄(抄)本(登記事項証明書)や請負契約書、売買契約書等、
 家屋の取得年月日、床面積、取得価格を明らかにする書類又はその写し
3)住宅資金に係る借入金の年末残高等証明書(2ヶ所以上の場合は全て)
4)住宅ローン等に敷地等の購入代金が含まれている場合は、その敷地等の登記
 簿謄(抄)本(登記事項証明書)その他敷地等の分譲に係る契約書等で、その敷
 地等の取得価格、取得年月日などを明らかにする書類又はその写し

───────────────────────────────────

Q.今後数年以内に家屋とそのための敷地を購入しようと検討しています。平成
16年と平成20年ではどのくらい控除額が異なりますか?

A.総所得金額が346万円(給与収入500万円)、所得控除は38万円(基礎控除のみ)、
家屋と敷地の代金が4,000万円(100%居住用)、金融機関からの年末借入残高が
3,000万円と仮定し検討してみます。

───────────────────────────────────
平成16年分に居住の場合(平成15年分居住者と同じ)
───────────────────────────────────
<1年目~10年目>
346万円(総所得金額)-38万円(基礎控除)=308万円(課税される所得金額)→(1)
308万円(1)×10%(税率)=30.8万円(税額)→(2)
3,000万円(年末借入残高)×1%(控除率)=30万円(住宅借入金等特別控除額)→(3)
30.8万円(2)-30万円(2)=0.8万円(差引所得税額)→(4)
0.8万円(4)×20%(定率減税率)=0.16万円(定率減税額)→(5)
8,000円(4)-1,600円(5)=6,400円(年税額)

※ただし、年末の借入残高は毎年減少していくので、注意して下さい。

───────────────────────────────────
平成20年分に居住の場合
───────────────────────────────────
<1年目~6年目>
346万円(総所得金額)-38万円(基礎控除)=308万円(課税される所得金額)→(1)
308万円(1)×10%(税率)=30.8万円(税額)→(2)
2,000万円(控除限度年末借入残高の上限)×1%(控除率)=20万円(住宅借入金等特別控除額)→(3)
30.8万円(2)-20万円(2)=10.8万円(差引所得税額)→(4)
10.8万円×20%=2.16万円→(5)
108,000円(4)-21,600円(5)=86,400円(年税額)

<7年目~10年目>
346万円(総所得金額)-38万円(基礎控除)=308万円(課税される所得金額)→(1)
308万円(1)×10%(税率)=30.8万円(税額)→(2)
2,000万円(適用年末借入残高の上限)×0.5%(控除率)=10万円(住宅借入金等特別控除額)→(3)
30.8万円(2)-10万円(2)=20.8万円(差引所得税額)→(4)
20.8万円×20%=4.16万円→(5)
208,000円(4)-41,600円(5)=166,400円(年税額)

※ただし、年末の借入残高は毎年減少していくので、注意して下さい。

───────────────────────────────────

次回は譲渡に関する改正についてお話します。

===================================

社団法人 杉並青色申告会とは
https://www.aoiro.org/

東京国税局長より設立許可を受けている公益団体です。
役員は会員の中から選ばれ、ボランティアで会の運営にあたっています。
会員の疑問や相談に応じるため事務局に職員をおき、
税金問題をはじめ、様々な相談に応じています。
主な会員層は小規模事業者であり、記帳指導をはじめ、
税務・法律・経営・金融・労務ほか旅行・共済などの福利厚生事業も
幅広く行っています。

■個人情報の取扱いについて
ご登録いただく個人情報は当会が責任をもって管理させていただきます。
当会は原則として、法律などによって要求された場合を除き、
個人情報の開示は行いません。

■このメルマガはいつでも配信中止が可能です。こちらからお願いします。
https://www.aoiro.org/magazine.html

■感想お待ちしております
「超簡単!税情報」・ホームページへのご意見ご感想をお待ち致しております。
青色申告会に対する要望なども結構です。
また取り上げてほしい話題などございましたら
下記のアドレスまでお願いします。今後の参考とさせていただきます。
info@aoiro.org

■質問について
内容によりメールによりご質問を頂いてもお答えできない場合がございます。
また、内容や時期によりすぐにお答えできない場合があります。
予めご了承ください。

===================================
発行者

発行:社団法人杉並青色申告会  編集:HP委員会
東京都杉並区阿佐谷南3-1-26
03(3393(2831
http://www.aoiro.org
info@aoiro.org

───────────────────────────────────
Copyright(C)(社)杉並青色申告会 2002 掲載記事の無断転載を禁じます。