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税務コーナー

相続・贈与の注意点

第10回 税理による相談事例(2)遺産分割未了のまま、二次相続が発生した場合

掲載日:2018/10/25

Q

私の母は今年5月10日に死亡しました。母の財産は預金が300万円あるだけで、他に財産はありません。相続人は私と弟だけで、弟は母と同居していました。父は5年前に死亡しましたが、5年前は相続税の改正前で基礎控除以下の財産なので、相続税申告はしませんでした。

今回、母が死亡して、父の死亡後、登記を父から変更していないことに気が付きました。父の名前のままになっているのは、父と母、弟が住んでいた自宅の土地、建物です。

この登記を変えていないことは、母の相続にどう影響がありますか?

回答

お父さんが亡くなった5年前は、基礎控除以下の財産のため相続税申告はしておらず、相続登記もしていなかったので、お父さんの財産については、相続人であるお母さん、あなた、弟さんで遺産分割協議がなされていない未分割状態にあるということになります。

相続登記のためには遺産分割協議の成立が必須です。

遺産分割協議を行うべき方が遺産分割協議成立前に死亡した場合は、その亡くなった方の法定相続人がその地位を引き継ぐことになります。

今回、遺産分割協議成立前にお母さんが死亡したことにより、お母さんの法定相続人であるあなたと弟さんがその地位を引き継ぐことになります。

お母さんの相続人であるあなたと弟さんがお母さんの代わりに分割協議を行うことになり、結果として兄弟2人で分割協議を行うことになります。

つまり、お父さんの自宅の土地、建物を含む全遺産については、兄弟2人で遺産分割協議すればよいのです。その分割協議成立での相続分が、兄弟でそれぞれ1/2や4:6又は単独でもお父さんの相続税の申告は不要で、お父さんの名前のままとなっている自宅の土地と建物を分割協議成立の相続分で相続登記をすればよいこととなります。これは、5年前には基礎控除以下の財産により相続税が発生しなかったことを前提にしたものです。

もし、お父さんの遺産を前述のように兄弟2人が相続する内容の遺産分割協議が成立した場合は、お母さんの遺産(預金300万円)についてのみ遺産分割協議が必要となります。

また、お母さんの遺産が預金300万円のみであれば基礎控除(3,000万+600万x2人=4,200万)以下ですから、お母さんの相続税の申告は不要となります。

執筆: 税理士 石倉祐司

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