よくある質問

免税事業者等からの課税仕入れに係る経過措置を適用する場合の具体的な税額計算を教えてください。

◆ 質問詳細 ◆
<適格請求書等保存方式開始後6年間は、免税事業者等からの課税仕入れについても一定割合の仕入税額控除の適用を受けられるとのことですが、その場合の仕入税額控除の具体的な計算方法を教えてください。>

適格請求書等保存方式の下では、原則、適格請求書発行事業者以外の者からの課税仕入れについては、仕入税額控除を行うことはできませんが、制度開始後6年間は、仕入税額相当額の一定割合を仕入税額とみなして控除できる経過措置が設けられています。
本経過措置を適用する場合に仕入税額とみなす金額の具体的な計算方法は、次の通りとなります。

1.仕入税額について「積上げ計算」を適用している場合

本経過措置の適用を受ける場合においても「積上げ計算」により計算する必要があります。
本経過措置の適用を受ける課税仕入れの都度、その課税仕入れに係る支払対価の額に110分の7.8(軽減税率の対象となる場合は108分の6.24)を乗じて算出した金額に、100分の80を乗じて算出します。(その金額に1円未満の端数が生じたときは、その端数を切捨て又は四捨五入します。)
なお、本経過措置の適用を受ける課税仕入れを区分して管理し、課税期間の中途や期末において、当該区分した課税仕入れごとに上記の計算を行うこととしても差し支えありません。
また、税抜経理を採用している場合、課税仕入れの都度、経過措置対象分(消費税額等相当額の100分の80の仮払消費税額等を算出し端数処理(その金額に1円未満の端数が生じたときは、その端数を切捨て又は四捨五入)を行っていれば、その金額の合計額に100分の78を乗じて算出した金額(切捨て)を本経過措置の適用を受けた課税仕入れに係る消費税額としても差し支えありません。

税抜経理を採用し、積上げ計算を行っている場合における適格請求書発行事業者以外の者からの課税仕入れに係る経過措置を適用する場合の税額計算(標準税率適用時の場合)

計算方法1

計算方法2

2.仕入税額について「割戻し計算」を適用している場合

本経過措置の適用を受ける場合においても「割戻し計算」により計算する必要があります。
課税期間中に行った本経過措置の適用を受ける課税仕入れに係る支払対価の額の合計金額に110分の7.8(軽減税率の対象となる場合は108分の6.24)を乗じて算出した金額に100分の80を乗じて算出します。

経過措置を適用できる期間に応じた割合は、以下の通りとなります。

期間 割合
令和5年10月1日から令和8年9月30日まで 仕入税額相当額の80%
令和8年10月1日から令和11年9月30日まで 仕入税額相当額の50%

★詳しい資料はこちら!(国税庁のホームページにリンクします。)

【インボイス制度についてのよくある質問は、順次追加・更新予定です。】